こんばんは、team-aries の Eri です。11月も後半になりすっかり寒くなってきましたね。team-aries の猫たちもホットカーペットの上でぬくぬくと過ごす日が増えてきています。
さて、最近よく「プログラミング教育」という言葉を耳にするという方も多いのではないでしょうか。近年は授業にプログラミングを取り入れる学校が増えてきていて、2020年度からは小学校でもプログラミング教育が必修化されます。必修化ということなので、つまり、全国の小学校でプログラミング教育が始まるんです。びっくりですよね。
ということで、本日は team-aries として2冊目の出版となる電子書籍「子供に「プログラミングをやりたい!」と言われたら読む本1: 学校の勉強は将来役に立つ?」をご紹介させていただきます。
プログラミング教育の本というと、実際にプログラミングのやり方について説明したものも多いのですが、本書はコンピューターやプログラミングの知識がなくてもわかる内容が中心になっています。これからプログラミング教育を受けることになる子供達を見守る立場にある大人の皆さんに読んでいただきたい本です。
ちなみに team-aries として1冊目の本はこちらです。技術者向けなので、今回の本とはだいぶ毛色が違います。
どうしてこの本を書いたのか
近頃は小学生のうちからスマホを使いこなす子も多くなってきました。お子さんと連絡をとるためにスマホを持たせているという親御さんも多いのではないでしょうか。過去を振り返ってみても、これほどまでにコンピューターが身近になったというのは初めてのことだと思います。そんな時代ですから、学校教育にプログラミングが取り入れられていくのも時代の流れを反映した自然なことなのかもしれません。
とはいえ親世代にしてみれば、自分たちの頃にはそんな授業はもちろんなかったわけですから、心配なこともありますよね。「プログラミングなんてどうやって教えればいいのだろう・・・?」と今から不安に感じている方も多いと聞きます。
そこで、これまで山ほどのプログラミングを経験してきた私たち team-aries から何かお手伝いできることがあるのではないかと考えて書いたのが本書「子供に「プログラミングをやりたい!」と言われたら読む本1: 学校の勉強は将来役に立つ?」です。今まさに変わりつつある学校教育に不安を感じておられる大人の皆さんのために書きました。お子さんがプログラミングに関する職業に進んだ時のことを考えて、将来役に立つ考え方や基礎知識を紹介しています。
プログラミング教育で教わること
本書の中でも触れていますが、「プログラミング教育」が始まったからといって、いきなりプログラミングそのものを学校で教えるようになるわけではありません。たとえば「コンピューターが並んだ教室でプログラミングの授業をやって、子供達はプログラムの作り方を教わるんだろうなぁ」というようなイメージを持っている方も少なくないと思うのですが、そういうことではないのだそうです。まずはプログラミングそのものよりも、世の中にいかにコンピューターが浸透し役立っているのかについて「気づく」ということを教わります。「スマホとかパソコンは魔法の箱じゃなくて、プログラムで動いてるんだ」というようなことですね。その上で、これからコンピューター社会とどう向き合っていけば良いのかを学んでいきます。
そういうわけで、誰もがプログラミングをできなければいけない時代が来る、というわけではありません。子供達が全員プログラミングに関係する職業に進むはずがないのですから、当然といえば当然のことですね。これからは、将来プログラマーになる・ならないは別として、いずれにしても大人になってから役に立つ力を育んでいかなければなりません。可能性無限大の小学生にコンピューターのことばかりに偏ったことを教えちゃダメですからね。では、現在のようなコンピューター社会において「将来役に立つ力」とは一体何なのか、というのが難しいところになってきます。
ところで、プログラミング教育に関係して、ひとつ厄介なことがあります。それは、コンピューター業界の進歩の速さです。毎年のようにスマホやパソコンは高性能になっていきますし、新しい技術がどんどん登場しています。最近の話だと、「Hey Siri」や「OK Google」とか、人工知能などがホットな技術になっています。数年ごとに全く新しい技術が生まれてきます。パソコンやスマホを利用する立場なら歓迎できることなのですが、学校で教えるとなると、これは困った速さです。子供のうちからコンピューターのことを学んだとしても、就職する頃にはその技術はもう古いかもしれないんです。今まで教わってきた国語・算数・理科・社会などとは明らかに違う状況です。
一方、プログラミング教育が本格的に始まれば、子供達が授業でコンピューターに触れる機会は増えていくことになります。コンピューターの活用の仕方を教えることは、コンピューター社会を健全に生きていくために必要なことだからです。そういう環境で勉強するようになれば、早いうちからプログラミングに興味を持つ子も増えてくるに違いありません。将来プログラマーになる子にもならない子にも、ちゃんと役に立つことを教えてあげたいと思いますよね。しかも、大人になる頃には古くて使えないようなことを教えても意味がありません。
そういったことを踏まえて「将来役に立つ力」とは何かといえば、それは時代が変わってもずっと変わらずに求められる問題解決能力や行動力、あるいは創造性や考え方といったものです。
「ん?問題解決能力?行動力?創造性?考え方?どれもプログラミングと関係無くない?」って思いますよね。今までだって学校ではそういうことも教えていたはずです。ですが、今はいたるところにコンピューターが入り込んでいる便利な時代です。自分で考えたり行動したりすることを学んでおかなければ、ただただ便利さに流されていってしまうことになります。今の子供世代が大きくなった時には、こういったプログラミングとは関係なさそうに見える能力が、これまで以上に大切になってくるでしょう。
この本の内容
「将来活躍できるプログラマーになるためにはどんな準備をしておけば良いか?」というのが本書のテーマです。まもなく本格的に始まろうとしているプログラミング教育時代に合わせて、プログラマーとしての長年の経験やリアルな体験に基づいて執筆しました。私たち team-aries はコンピューター技術者ですから、とくにお子さんが「プログラミングをやりたい!」と言い出したときのことを想定して書いています。
前半は、学習習慣についての内容です。プログラマーという仕事の実情を踏まえ、お子さんが将来プログラミングに関する職業を選んだ時に役立つ学習習慣にはどのようなものがあるかを紹介します。
後半は、授業についての内容です。小学校から高校までの授業で習う学習内容をプログラマーがどのような場面で実際に活用しているのかについて、例を挙げながら紹介していきます。
本書はお子さんが「プログラミングをやりたい!」と言い出したときのことを想定して書かれていますが、読み進めていただくうちに、将来プログラミングと関係のない職業を選ぶことになったとしても役立つ内容が多いことをお分かりいただけると思います。最後には、「学校の勉強も捨てたものではないな」ときっと感じていただけるはずです。できるだけコンピューターやプログラミングの知識がなくてもわかるように書いたつもりですので、あまり難しく考えずに読んでいただければ幸いです。ご購入は Amazon から(Kindle Unlimited 会員の方は無料で読めます)。
子供に「プログラミングをやりたい!」と言われたら読む本1
学校の勉強は将来役に立つ?
本書の目次:
■はじめに
・シリーズ構成
・対象読者
■プログラマーと呼ばれる人たち
・プログラマーの職場は実力社会
・プログラミングは共同作業
・プログラマーは楽をしたい
・ここまでのまとめ
■学習習慣とプログラミング
・プログラミング以外のことにも興味を持つ
・積極的につながりを見つける
・辞書を引く習慣をつける
・文章問題に真剣に取り組む
・1つの問題に対して色々な答えを考える
・テストで間違えたところを復習する
・ここまでのまとめ
■教科とプログラミング
・国語とプログラミング
- 技術書を読むための国語
- プログラムを説明するための国語
・英語とプログラミング
- 英語の技術情報は慣れれば読める
- そもそも英語の情報しか無いことも
- 自動翻訳があれば英語の勉強はいらない?
- 英語と「オブジェクト指向」について
・物理とプログラミング
- 架空の世界を作って実験する
- ロボットを人間のように歩かせる
- ありえない世界をリアルに表現する
- 不気味の谷現象とは?
- ゲームを演出する
- 作曲したり演奏したりする
・数学とプログラミング
- いちばん基本の数学
- 難しいプログラムをパーツに分けて作る
- 単位をつけて表す
- 集計したり並べ替えたりする
- 量が多いデータを圧縮する
- グラフにする
- ゲームのキャラクターを動かす
・ここまでのまとめ
■プログラミングを通して何を学ぶか(あとがきにかえて)
なお、本書に続く2冊目も現在作成中で、合わせて2冊のシリーズになる予定です。
プログラミング教育に備えて、ぜひ本書をお役立てください! ご購入は Amazon から。Kindle Unlimited 会員の方は無料で読めます。